平成8年の意外と役立つ宅建過去問


スキマの時間やテレビを見ながら軽く読み流してください。ちょっと空いてる時間に、なるべく頭を使わずサラッと眺めることができる、答えがすぐに分かる宅建過去問です。平成元年~8年は出題順番が、平成9年~20年は出題割合が現在の宅建試験と異なります。

 


〔問1〕土地に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

〇  扇状地については, 大縮尺の地形図や空中写真によって, 土石流や洪水流の危険度をある程度判別できることが多い。

×  崖錐堆積物は, 一般的に透水性が低く, 基盤との境付近が水の通り道となって, そこをすべり面とした地すべりが生じやすい。

〇  自然堤防は, 主に砂や小礫からなり, 排水性がよく地盤の支持力もあるため,宅地として良好な土地であることが多い。

〇  旧河道は, それを埋める堆積物の上部が厚い粘土質からなるとき, 軟弱地盤となって地盤の支持力が小さく, 宅地には不適当であることが多い。



〔問2〕A が, B の代理人として, C との間でB 所有の土地の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち, 民法の規定及び判例によれば, 誤っているものはどれか。

○ A がB から土地売買の代理権を与えられていた場合で, 所有権移転登記の申請についてC の同意があったとき, A は, B 及びC 双方の代理人として登記の申請をすることができる。

○ A がB から抵当権設定の代理権を与えられ, 土地の登記済証, 実印, 印鑑証明書の交付を受けていた場合で, C がB C 間の売買契約についてA に代理権ありと過失なく信じたとき, C は, B に対して土地の引渡しを求めることができる。

○ A が, B から土地売買の代理権を与えられ, C をだましてB C 間の売買契約を締結した場合は, B が詐欺の事実を知っていたと否とにかかわらず, C は,B に対して売買契約を取り消すことができる。

× A が, B から土地売買の委任状を受領した後, 破産宣告を受けたのに, C に当該委任状を示して売買契約を締結した場合, C は, A が破産宣告を受けたことを知っていたときでも, B に対して土地の引渡しを求めることができる。



〔問3〕A の所有する土地について, A B 間で, 代金全額が支払われたときに所有権がA からB に移転する旨約定して締結された売買契約に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば, 正しいものはどれか。

× A からB への所有権移転登記が完了していない場合は, B がA に代金全額を支払った後であっても, 契約の定めにかかわらず, B は, A に対して所有権の移転を主張することができない。

○ B がA に代金全額を支払った後, A がB への所有権移転登記を完了する前に死亡し, C がA を相続した場合, B は, C に対して所有権の移転を主張することができる。

× A が, B との売買契約締結前に, D との間で本件土地を売却する契約を締結してD から代金全額を受領していた場合, A からD への所有権移転登記が完了していなくても, B は, A から所有権を取得することはできない。

× E がA からこの土地を賃借して, 建物を建てその登記をしている場合, B がA に代金全額を支払った後であれば, A からB への所有権移転登記が完了していなくてもB は, E に対して所有権の移転を主張することができる。



〔問4〕A とB が, C から土地を購入し, C に対する代金債務については連帯して負担する契約を締結した場合で, A とB の共有持分及び代金債務の負担部分はそれぞれ平等とする旨の約定があるときに関する次の記述のうち、民法の規定によれば誤っているものはどれか。

○ C は、A とB に対して、同時に、それぞれ代金全額の支払いを請求することができる。

〇 Cが、Aに対し代金の支払いを請求した場合、その効力はBには及ばない。

○ Cが、Aに対して代金債務の全額の免除をした場合でも、Bに対して代金の1/2の支払いを請求することができる。

× C が、本件売買契約を解除する意思表示をA に対してした場合、その効力はB にも及ぶ。



〔問5 〕A 所有の土地について, A がB に, B がC に売り渡し, A からB へ, B からC へそれぞれ所有権移転登記がなされた場合に関する次の記述のうち, 民法の規定によれば, 正しいものはどれか。

○ C が移転登記を受ける際に, A B 間の売買契約がB の詐欺に基づくものであることを知らず過失もなかった場合で, 当該登記の後にA によりA B 間の売買契約が取り消されたとき, C は, A に対して土地の所有権の取得を対抗できる。

× C が移転登記を受ける際に, A B 間の売買契約が公序良俗に反し無効であることを知らなかった場合, C は, A に対して土地の所有権の取得を対抗できる。

× C が移転登記を受ける際に, A B 間の売買契約に解除原因が生じていることを知っていた場合で, 当該登記の後にA によりA B 間の売買契約が解除されたとき, C は, A に対して土地の所有権の取得を対抗できない。

× C が移転登記を受ける際に, 既にA によりA B 間の売買契約が解除されていることを知っていた場合, C は, A に対して土地の所有権の取得を対抗できない。



〔問6〕A がB との請負契約によりB に建物を建築させてその所有者となり, その後C に売却した。C はこの建物をD に賃貸し, D が建物を占有していたところ, この建物の建築の際におけるB の過失により生じた不適合により, その外壁の一部が剥離して落下し, 通行人E が重傷を負った。この場合の不法行為責任に関する次の記述のうち, 民法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× A は, この建物の建築の際において注文又は指図に過失がなく, かつ, その不適合を過失なくして知らなかったときでも, E に対して不法行為責任を負うことがある。

× B は, A に対してこの建物の建築の請負契約に基づく債務不履行責任を負うことがあっても, E に対して不法行為責任を負うことはない。

○ C は, 損害の発生を防止するため必要な注意をしていたときでも, 不適合ある土地の工作物の所有者として, E に対して不法行為責任を負うことがある。

× D は, 損害の発生を防止するため必要な注意をしていたときでも, 不適合ある土地の工作物の占有者として, E に対して不法行為責任を負うことがある。



〔問7〕貸付金債権を担保するための根抵当権に関する次の記述のうち, 民法の規定によれば, 誤っているものはどれか。

○ 根抵当権は, 債権者が債務者に対して将来有することとなる不特定の貸付金債権であっても, それが一定の種類の取引によって生ずるものに限定されているときは, その極度額の限度において担保するために設定することができる。

× 登記された極度額が1 億円で, 貸付金債権の元本も1 億円で確定した場合,根抵当権者は, 1 億円と満期となった最後の2 年分の利息及び損害金の額の合計額について, 根抵当権に基づく優先弁済権を主張することができる。

○ 貸付金債権の元本が確定した場合, 根抵当権者は, 確定期日の被担保債権額のほか, 確定期日後に生じた利息及び損害金についても, 登記された極度額に達するまで, 根抵当権に基づく優先弁済権を主張することができる。

○ 貸付金債権の元本の確定期日を定めなかった場合で根抵当権設定時より3 年を経過したとき, 根抵当権設定者は, 担保すべき元本の確定を請求でき, 請求の時より2 週間後に担保すべき元本が確定する。



〔問8〕A がB から建物所有の目的で土地を買い受ける契約をしたが, A B 間に担保責任に関する特約はなかった。この場合, 民法の規定及び判例によれば, 次の記述のうち誤っているものはどれか。

○ この土地がC の所有であることをA が知って契約した場合でも, B がこの土地をC から取得してA に移転できないときには, A は, B に対して契約を解除することができる。

× この土地の8割の部分はBの所有であるが、2割の部分がDの所有である場合で、BがD所有の部分を取得してAに移転できないことをAが知らずに契約したときに限り、Aは、Bに対して契約を解除することができる。

○ この土地が抵当権の目的とされており, その実行の結果E が競落したとき, A は, B に対して契約を解除することができる。

○ この土地の8割が都市計画街路の区域内にあることが容易に分からない状況にあったため、Aがそのことを知らなかった場合は、このため契約の目的を達することがでるか否かにかかわらず、Aは、Bに対して契約を解除することができる。



〔問9〕A が, B 所有の建物を代金8 ,000 万円で買い受け, 即日3 ,000 万円を支払った場合で, 残金は3 ヵ月後所有権移転登記及び引渡しと引換えに支払う旨の約定があるときに関する次の記述のうち, 民法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× A は, 履行期前でも, B に残金を提供して建物の所有権移転登記及び引渡しを請求し, B がこれに応じない場合, 売買契約を解除することができる。

× B が, 履行期に建物の所有権移転登記はしたが, 引渡しをしない場合, 特別の合意がない限り, A は, 少なくとも残金の半額2 ,500 万円を支払わなければならない。

× B が, A の代金支払いの受領を拒否してはいないが, 履行期になっても建物の所有権移転登記及び引渡しをしない場合, A は, B に催告するだけで売買契約を解除することができる。

○ A が, 履行期に残金を提供し, 相当の期間を定めて建物の引渡しを請求したにもかかわらず, B が建物の引渡しをしないので, A がC の建物を賃借せざるを得なかった場合, A は, 売買契約の解除のほかに, 損害賠償をB に請求することができる。



〔問10〕居住用建物を所有するA が死亡した場合の相続に関する次の記述のうち,民法の規定によれば, 正しいものはどれか。

○ A に, 配偶者B , B との婚姻前に縁組した養子C , B との間の実子D (A の死亡より前に死亡), D の実子E 及びF がいる場合, B とC とE とF が相続人となり' E とF の法定相続分はいずれも1/8となる。

× A に, 配偶者B , 母G , 兄H がいる場合, H は相続人とならず, B とG が相続人となり, G の法定相続分は1/4となる。

× A に法律上の相続人がない場合で, 10 年以上A と同居して生計を同じくし,A の療養看護に努めた内縁の妻I がいるとき, I は, 承継の意思表示をすれば当該建物を取得する。

× A に, その死亡前1 年以内に離婚した元配偶者J と, J との間の未成年の実子K がいる場合、 J とK が相続人となりJ とK の法定相続鈍いず1/2となる。


宅建過去問の活用法:過去問はすぐに解答を見る!勉強初期~中級者までは「正しいか誤っているか」を考えるより「何がどう問われているのか」に着目して多くの問題に触れましょう。


〔問11〕A がB に対し, A 所有の建物を売り渡し, 所有権移転登記を行ったが, まだ建物の引渡しはしていない場合で, 代金の支払いと引換えに建物を引き渡す旨の約定があるときに関する次の記述のうち, 民法の規定及び判例によれば, 正しいものはどれか。

× 代金の支払い及び建物の引渡し前に, その建物が地震によって全壊したときは, A は, B に対して代金の支払いを請求することはできない。

× 代金の支払い及び建物の引渡し前に, その建物の一部が地震によって損壊したときは, A は, 代金の額から損壊部分に見合う金額を減額した額であれば, B に対して請求することができる。

○ A が自己の費用で建物の内装改修工事を行って引き渡すと約束していた場合で, 当該工事着手前に建物が地震で全壊したときは, A は, 内装改修工事費相当額をB に対して償還しなければならない。

× B が代金の支払いを終え, 建物の引渡しを求めたのにA が応じないでいる場合でも, 建物が地震で全壊したときは, B は, 契約を解除して代金の返還を請求することができない。



〔問12〕A がB に対してA 所有の建物を期間を定めないで賃貸した場合に関する次の記述のうち,借地借家法の規定及び判例によれば, 誤っているものはどれか。

○ A は, B に対して, 解約の申入れの日から6 月を経過しないと建物の明渡しを請求することができない。

○ A がB に対し解約の申入れをしても6 月経過後のB の建物使用についてAが遅滞なく異議を述べないときは, 契約は更新されたものとみなされる。

× A がB に対し解約の申入れをするため必要な正当の事由は, 解約の申入れ時に存在すれば足り, 6 月経過時には存在しなくてもよい。

○ A がB に対し解約の申入れをするため必要な正当の事由は, A の自己使用の必要性のほかに, A がB に対し建物の明渡しの条件として金銭を支払う旨のAの申出をも考慮して判断される。



〔問13〕A は, 建物の所有を目的としてB から土地を賃借し, 建物を建築して所有しているが, その土地の借地権については登記をしていない。この場合において,その土地の所有権がB からC に移転され, 所有権移転登記がなされたときに関する次の記述のうち, 借地借家法の規定及び判例によれば, 正しいものはどれか。

× A が, A の名義ではなく, A と氏を同じくするA の長男名義で, 本件建物につき保存登記をしている場合, A は, 借地権をC に対抗することができる。

○ A が自己の名義で本件建物につき保存登記をしている場合で, B からC への土地の所有権の移転が, 当該保存登記後の差押えに基づく強制競売によるものであるとき, A は, 借地権をC に対抗することができる。

× 本件建物が火事により滅失した場合, 建物を新たに築造する旨を本件土地の上の見やすい場所に掲示していれば, A は, 本件建物について登記していなかったときでも, 借地権をC に対抗することができる。

× 借地権が借地借家法第2 2 条に規定する定期借地権である場合, 公正証書によって借地契約を締結していれば, A は, 本件建物について登記していなかったときでも, 借地権をC に対抗することができる。



〔問14〕建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

○ 建物内に住所を有する区分所有者又は通知を受ける場所を通知しない区分所有者に対する集会の招集の通知は, 規約に特別の定めがある場合は, 建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。

× 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は, 会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には, 集会に出席して意見を述べ, 自己の議決権を行使することができる。

○ 共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべき場合は, その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。

○ 占有者が, 建物の保存に有害な行為をするおそれがある場合, 管理組合法人は, 区分所有者の共同の利益のため, 集会の決議により, その行為を予防するため必要な措置を執ることを請求する訴訟を提起することができる。



〔問15〕不動産登記に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 地上権の設定の登記がされている土地の分筆の登記は, 所有権の登記名義人又は地上権者が申請することができる。

× 共有名義の土地の地目変更の登記は, 共有者全員で申請しなければならない。

○ 建物の表題部に記載した所有者の更正の登記は, 申請書にその者の承諾書を添付して, 書面により自己の所有権を証する者から申請することができる。

× 抵当権の設定の登記がされている建物の滅失の登記は, その抵当権の登記を抹消した後でなければ申請することができない。



〔問16〕一棟の建物を区分した建物(以下この間において区分建物」という。) についての登記に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれが。

○ 区分建物の表示の登記は, その一棟の建物に属する他の区分建物の表示の登記とともに申請しなければならない。

○ 区分建物の所有権の保存の登記は, 表題部に記載された所有者の証明書によってその者から所有権を取得したことを証する者も, 申請することができる。

○ 区分建物が規約による共用部分である旨の登記は, 当該建物の登記用紙の表題部にされる。

× 登記官は, 区分建物について敷地権の表示の登記をしたときは, 敷地権の目的たる土地の登記用紙の表題部に敷地権の目的となった旨の登記をしなければならない。



〔問17〕農地法に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

× 市街化区域内の農地を取得して住宅地に転用する場合は, 都道府県知事にその旨届け出れば, 農地法第5 条の許可を得る必要はない。

○ 市街化区域外の農地を6 ヵ月間貸して臨時駐車場にする場合は, その後農地として利用するときでも, 農地法第5 条の許可を得る必要がある。

○ 農地を相続により取得する場合は, 農地法第3 条の許可を得る必要はない。

○ 競売により農地の買受人となった者がその農地を取得する場合は, 農地法第3 条の許可を得る必要がある。



〔間18〕法改正により削除



〔問19〕都市計画法に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。ただし,地方自治法に基づく指定都市の特例については考慮しないものとする。

○ 市町村が定める都市計画は, 議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想に, 必ず即したものでなければならない。

× 市街地開発事業に関する都市計画は, すべて都道府県知事が定めることとされており, 市町村は定めることができない。

○ 地区計画は, それぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し, 保全するための都市計画であり, すべて市町村が定めることとされている。

○ 都道府県知事が都市計画を決定するときは, 必ず関係市町村の意見をきくとともに, 都市計画地方審議会の議を経なければならない。



〔問20〕都市計画法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

○ 建築物の建築を行わない青空駐車場の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更については, その規模が1 ヘクタール以上のものであっても開発許可を受ける必要はない。

× 建築物の建築の用に供することを目的とする土地の区画形質の変更で, 非常災害のため必要な応急措置として行うものについても, 一定の場合には, 開発許可を受ける必要がある。

× 開発許可の申請をした場合には, 遅滞なく, 許可又は不許可の処分が行われるが, 許可の処分の場合に限り, 文書で申請者に通知される。

× 開発許可を受けた開発行為に関する工事により設置された公共施設は, 他の法律に基づく管理者が別にあるときを除き, すべてその公共施設の存する市町村の管理に属するものとされている。


宅建過去問の活用法:これはもう大丈夫!という過去問はチェックを付けて、チェックが付いていない問題を優先しましょう。いつまでもチェックが付かない難問題は捨てることも一考です。取れる問題の確実性を高めましょう。


〔問21〕都市計画法に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。なお, この間における都道府県知事とは, 地方自治法に基づく指定都市又は中核市にあっては, 指定都市又は中核市の長をいうものとする。

○ 市街化調整区域(開発許可を受けた開発区域を除く。) 内においては, 一定の建築物の新築については, それが土地の区画形質の変更を伴わない場合であっても, 都道府県知事の許可を受けなければならない。

○ 開発許可を受けようとする者が都道府県知事に提出しなければならない申請書には, 開発行為に関する設計, 工事施行者等を記載しなければならない。

○ 開発許可を受けた者は, 開発行為に関する工事を廃止した場合は, 遅滞なく,その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

× 開発許可を受けた開発区域内の土地については, 工事完了の公告があるまでの間は, 都道府県知事の許可を受けなければ分譲することができない。



〔問22〕木造建築物の構造に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

× 木材の繊維方向に直交する方向の圧縮の材料強度は, 繊維方向の圧縮の材料強度よりも大きい。

○ 木造建築物の構造設計用の荷重として, 地震力より風圧力の方が大きく設定される場合がある。

○ 木造建築物の耐震性を向上させるには, 軸組に筋かいを入れるほか, 合板を打ち付ける方法がある。

○ 木造建築物において, 地震力の大きさは, 見付面積の大きさより屋根の重さに大きく影響を受ける。※ 見付面積とは, 建築物の張り間方向又はけた行方向の鉛直投影面積で, 立面図に見える面積に相当する。



〔問23〕木造3 階建て(延べ面積300 ㎡) の住宅を新築する場合に関する次の記述のうち, 建築基準法の規定によれば, 誤っているものはどれか。

○ 建築主は, 新築工事に着手する前に建築主事の確認を受けるととなこ, 当該住宅を新築する旨を都道府県知事に届け出なければならない。

○ 新築工事の施工者は, 工事現場の見易い場所に, 建築主, 設計者, 工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る建築主事の確認があった旨の表示をしなければならない。

○ 新築工事が完了した場合は, 建築主は, その旨を工事が完了した日から4 日以内に到達するように, 建築主事に文書をもって届け出なければならない。

× 建築主は, 検査済証の交付を受けた後でなければ, 工事を完了した旨の届出をした日から7 日を経過したときでも, 仮に, 当該住宅を使用し, 又は使用させてはならない。



〔問24〕建築基準法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 都市計画区域以外の区域内の建築物については, 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合(以下この間において容積率」という。) に係る制限が適用される場合はない。

× 一定の建築物の地階で住宅の用途に供する部分の床面積については, 当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/4 を限度として,容積率に係る建築物の延べ面積に算入しない。

× 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合(以下この間において「建蔽率」という。) は, 当該建築物の前面道路の幅員が12 m 未満である場合においては,その幅員に応じて, 制限される。

○ 第一種住居地域内かつ防火地域内で, 特定行政庁が指定する角地内にある耐火建築物(住宅) の建蔽率は、第一種住居地域の建蔽率の数値に2/10を加えた数値を超えてはならない。



〔問25〕都市計画区域内における建築物の敷地又は建築物と道路との関係に関する次の記述のうち, 建築基準法の規定によれば, 正しいものはどれか。

○ 建築物の敷地は, 原則として道路に2 m 以上接していなければならないが,建築物の周囲に広い空地がある場合等で安全上支障がないときは, この限りではない。

× 建築物の敷地は, 原則として幅員6 m 以上の道路に接していなければならない。

× 公衆便所, 巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で通行上支障がないものについても, 道路に突き出して建築してはならない。

× 地方公共団体は, 一定の建築物の用途又は規模の特殊性により必要があると認めるときは, 条例で, 建築物の敷地と道路との関係についての制限を緩和することができる。



〔問26〕宅地造成等規制法に規定する宅地造成工事規制区域(以下この間において「規制区域」という。) に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。なお,この間における都道府県知事とは, 地方自治法に基づく指定都市又は中核市にあっては, 指定都市又は中核市の長をいうものとする。

○ 規制区域は, 宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域について指定される。

× 規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については, 工事施行者は, 当該工事に着手する前に, 都道府県知事の許可を受けなければならない。

○ 規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の許可については, 都道府県知事は, 工事の施行に伴う災害を防止するため必要な条件を附することができる。

○ 規制区域内において許可を受けて行われた宅地造成に関する工事が検査に合格した場合, 都道府県知事は, 造成主に対して検査済証を交付しなければならない。



〔問27〕土地区画整理事業の施行地区において仮換地の指定がされた場合に関する次の記述のうち, 土地区画整理法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× 仮換地の指定を受けて, その使用収益をすることができる者が, 当該仮換地上で行う建築物の新築については, 都道府県知事の許可が必要となる場合はない。

× 従前の宅地の所有者は, 仮換地の指定により従前の宅地に抵当権を設定することはできなくなり, 当該仮換地について抵当権を設定することができる。

○ 従前の宅地の所有者は, 換地処分の公告がある日までの間において, 当該宅地を売却することができ, その場合の所有権移転登記は, 従前の宅地について行うこととなる。

× 仮換地の指定を受けた者は, その使用収益を開始できる日が仮換地指定の効力発生日と別に定められている場合, その使用収益を開始できる日まで従前の宅地を使用収益することができる。



〔問28〕居住用財産を譲渡した場合における譲渡所得の所得税の課税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 譲渡した年の1 月1 日において所有期間が5 年を超える居住用財産を譲渡した場合には, 居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることができる。

× 譲渡した年の1 月1 日において所有期間が10 年を超える居住用財産を譲渡した場合であっても, 居住用財産の譲渡所得の3 ,000 万円特別控除の適用を受けるときには, 居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることはできない。

× 居住用財産を譲渡した場合に, その譲渡所得が矢鰓期譲渡所得の課税の特例の適用を受けるものであるときには, 居住用財産の3 ,000 万円特別控除の適用を受けることはできない。

○ 居住用財産を譲渡した場合に, 特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受けるときには, 居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることはできない。



〔問29〕A (個人) は, 自己を権利者とする地上権の設定の登記がされている土地をその土地の所有者であるB から売買により取得した。この場合におけるB からAへの当該土地の所有権の移転の登記に係る登録免許税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 納税義務を負うのは, A のみである。

× 課税標準である土地の価額は, その土地について地上権が設定されていないものとした場合の土地の価額から地上権の価額を控除した額による。

○ 税率は, 登録免許税法別表第1 において不動産の所有権の移転の登記に係る税率として定められている割合に墨を乗じて計算した割合である。

× 当該登記を受ける場合の納税地は, A 又はB のいずれかの住所を選択することができる。



〔問30〕不動産取得税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

○ 宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は, 当該取得が平成8 年中に行われた場合には, 当該宅地の価格の1/2の額とされる。

× 不動産取得税の標凖税率は市でぁるが, 平成10 年6 月30 日までるご住宅を取得した場合の不動産取得税の標凖税率は3/100である。

× 不動産取得税は, 相続, 贈与, 交換及び法人の合併により不動産を取得した場合には課せられない。

× 不動産取得税の免税点は, 土地の取得にあっては30 万円, 家屋の取得のうち建築に係るものにあっては一戸につき23 万円,その他の家屋の取得にあっては一戸につき12 万円である。


宅建過去問の活用法:練習では一肢一肢を分けて考え、他の肢との兼ね合いで正誤を導くのはやめましょう。宅建試験「本番」では消去法も大いに活用するべきですが、過去問演習では少しでも正確な知識を身につけるようトレーニングしてください!


〔問31〕不当景品類及び不当表示防止法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 宅建業者が, 傾斜地の割合が30 パーセント以上の土地(別荘地等を除く。)を販売する際, 住宅の建築に影響を及ぼさないときには, 新聞折込ビラに傾斜地を含む旨を表示しなくても, 不当表示となるおそれはない。

× 宅建業者が, 実際には存在しない物件について, 新聞折込ビラで広告をしても, 広告の物件と同程度の物件を準備しておれば, 不当表示となるおそれはない。

○ 宅建業者が, 未完成である建物を販売する際, 新聞折込ビラに当該物件と規模, 形質が同一の建物の内部写真を用いても, その旨の表示を行っておれば, 不当表示となるおそれはない。

× 宅建業者が, 建築後1 年経過している建物を販売する際, 未使用であれば, 新聞折込ビラで「新築」と表示しても, 不当表示となるおそれはない。



〔問32〕法改正により削除



〔問33〕地価公示法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 都市及びその周辺の地域において土地の取引を行う者は, 取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を規準として取引を行わなければならない。

○ 標準地の正常な価格は, 土地鑑定委員会が各標準地について2 人以上の不動産鑑定士又は不動産鑑定士補の鑑定評価を求め, その結果を審査し, 必要な調整を行って判定される。

× 標準地の鑑定評価は, 近傍類地の取引価格から算定される推定の価格, 近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額の平均を求めることにより行われる。

× 標準地の正常な価格とは, 当該土地に建物がある場合にはその建物が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいうので, 標準地の利用の現況は, 官報で公示すべき事項に含まれていない。



〔間34〕宅地建物の統計等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(出題時の統計問題)

× 平成8年3月に公表された地価公示(国土庁)によれば、平成7年1年間の地価の概況は、大都市圏において住宅地、商業地ともに下落しており、地方圏において住宅地は横ばい、商業地はわずかな上昇となっている。

× 住宅着工統計(建設省)によれば、平成7年1年間の新設住宅着工戸数は、貸家、分譲住宅ともに対前年比でわずかに増加している。

〇 平成7年6月に公表された土地白書によれば、年間の売買による土地取引件数(売買による土地の所有権移転登記の件数)は、平成2年から一貫して減少傾向にあったものの、平成6年には増加に転じている。

× 平成7年7月に公表された建設白書によれば、平成6年度における指定流通機構の売り物件の新規登録件数は、土地が最も多くなっている。



〔問35〕マンション(区分所有建物) の貸借の媒介をする場合に, 宅建業法第35 条の規定に基づき重要事項として必ず説明しなければならない事項は,次のうちどれか。

× 用途地域内における建築物の用途制限に関する事項の概要

× 私道に関する負担に関する事項

○ 敷金その他契約終了時に精算することとされている金銭の精算に関する事項

× マンションの敷地の一部を特定の者にのみ使用を許す旨の規約の定めの内容



〔問36〕宅建業者A (個人) がその業務を行う場合に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定に違反しないものはどれか。

○ 宅建業者A は, 20 区画の一団の宅地分譲に際し, 見学者の案内のみを行う現地案内所を設置したが, 当該案内所について都道府県知事に届出をしなかった。

× 宅建業者A は, 取引の関係者から従業者証明書の提示を求められたが, それに代えて宅建士証を提示した。

× 宅建業者A は, その業務に関する帳簿を, その閉鎖後2 年を経過したので焼却した。

× 宅建業者A は, B から停止条件付で取得する契約を締結した宅地を, その事実を故意に告げることなく, 自ら売主として宅建業者でないC に売却した。



〔問37〕次に掲げる法人のうち, 宅建業の免許を受けることができるものはどれか。

○ A 社- その支店の代表者が, 刑法の傷害罪で懲役1 年執行猶予2 年の刑に処せられ, 刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予期間を満了したが, その満了の日から5 年を経過していない。

× B 社- その代表取締役が, 刑法の暴行罪で罰金の略式命令を受け罰金を納付したが, その刑の執行を終わった日から5 年を経過していない。

× C 社- 不正の手段により宅建業の免許を受けたとして免許の取消処分の聴聞を受けた後で, 処分に係る決定前に, 相当の理由なく宅建業を廃止した旨の届出をしたが, その届出の日から5 年を経過していない。

× D 社- その取締役の1 人で非常勤である者が, 宅建業以外の業務に関し刑法の脅迫罪で罰金の判決を受け罰金を納付したが, その刑の執行を終わった日から5 年を経過していない。



〔問38〕売主A , 買主B の間の宅地の売買について宅建業者C が媒介をした場合に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定に違反するものはどれか。なお,この間において,35 条書面とは同法第35 条の規定に基づく重要事項を記載した書面を, 37 条書面とは同法第37 条の規定に基づく契約内容を記載した書面をいうものとする。

○ B が未成年者で, 契約の締結について法定代理人の同意を得ていた場合において, 宅建業者C は, 宅建士をして, B に対してのみ35 条書面を交付して説明をさせた。

○ 宅建業者C の事務所の応接室がふさがっていたので, 宅建業者C は, 近くの喫茶店で, 宅建士をして, B に対し35 条書面を交付して説明をさせた。

○ 宅建業者C は, 37 条書面をA 及びB に対して交付したが, 当該書面に専任でない宅建士をして, 記名させた。

× 宅建業者C は, B に対しては37 条書面を交付したが, A に対しては37 条書面を交付しなかった。



〔問39〕甲県に本店を, 乙県に支店を設けて建設大臣免許を受けている宅建業者A は, 甲県知事の宅建士資格登録(以下この間において「登録」という。)を受けている宅建士B を本店の専任の宅建士として従事させている。この場合に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定によれば, 正しいものはどれか。

○ 宅建業者A が商号又は名称を変更した場合には, 宅建業者A はその旨を甲県知事を経由して建設大臣に届け出なければならず, 宅建士B は甲県知事に変更の登録を申請しなければならない。

× 宅建士B が住所を変更した場合には, 宅建業者A はその旨を甲県知事を経由して建設大臣に届け出なければならず, 宅建士B は甲県知事に変更の登録を申請しなければならない。

× 宅建士B が支店の専任の宅建士になった場合には, 宅建業者A はその旨を甲県知事を経由して建設大臣に届け出なければならす, 宅建士B は甲県知事に変更の登録を申請しなければならない。

× 宅建業者A が本店を廃止し, 乙県内にのみ事務所を有することとなった場合には, 宅建業者Aは乙県知事を経由して建設大臣に免許換えの申請をしなければならないが, 宅建士Bは乙県知事に登録の移転の申請をする必要はない。



〔問40〕宅建業者が3 ,000 万円の宅地の売買の媒介契約を締結しようとする場合において, 当該業者が宅地の購入をしようとしている依頼者に対して行った次の説明のうち, 宅建業法の規定によれば, 最も適切なものはどれか。

○ 事務所ごとに従業者名簿を備えていますので, ご希望なら閲覧してください。今お見せした私の従業者証明書の番号も記載されています。

× 周辺の土地の価格が, 最近5 年間で2 .5 倍になっていますから, この土地の価格も今後5 年間に2 倍程度になることは確実です。

× 私どもへのご依頼は宅地の購入の媒介ですので, 媒介契約書の作成は省略させていただきます。

× 売買契約が成立したと割寺宅地を購入されたお客様から, 100 万円の報酬をいただきます。


宅建過去問の活用法:宅建業法や他科目の得点源を除き、完璧を目指さないでください。過去に一度だけ出題された問題、10年に一度出題されるかどうかの問題、5年に一度出題される問題、定番の頻出問題、全てを同等に勉強するのは間違いです!


〔問41〕宅建業の免許(以下この間において「免許」という。) に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 宅建業者A が, B を代理して, B の所有するマンションを不特定多数の者に反覆継続して分譲する場合, B は, 免許を受ける必要はない。

○ C の所有する業務用ビルを賃借しているD が, 不特定多数の者に反覆継続して転貸する場合, C 及びD は, 免許を受ける必要はない。

× E が, 自己所有の農地を農地法, 都市計画法等の許可を得, 区画割りし, 分譲宅地として不特定多数の者に対して売却する場合で, それらの売却を数年にわたり毎年春と秋に限り行うとき, E は, 免許を受ける必要はない。

× F が共有会員制のリゾートクラブ会員権(宿泊施設等のリゾート施設の全部又は一部の所有権を会員が共有するもの) の売買の媒介を不特定多数の者に反覆継続して行う場合, F は, 免許を受ける必要はない。



〔問42〕宅建士資格登録(以下この間において「登録J という。) 又は宅建士に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× 宅建業に関し不正な行為をして業務停止の処分を受けた法人において, 当該処分に係る聴聞の公示の日前60 日以内にその法人の役員であった者は, 当該処分の日から5 年を経過しなければ, 登録を受けることができない。

× 甲県知事の登録を受けて宅建業に従事している宅建士が, 転居により自宅の住所を甲県から乙県に変更した場合, 当該宅建士は, 乙県知事に対し, 甲県知事を経由して登録の移転の申請をしなければならない。

× 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反して, 罰金の刑に処せられ罰金を納付した宅建士は, その日から60 日以内に, その旨を登録をしている都道府県知事に届け出なければならない。

○ 甲県知事の登録を受けている宅建士が, 乙県内において宅建士として行う事務に関し不正な行為をした場合で, 情状が特に重いとき, 甲県知事は,当該宅建士の登録を消除しなければならない。



〔問43〕宅建業者である法人A (甲県知事免許) の事務所において, 専任の宅建士で成年者であるもの(以下この間において「専任宅建士」という。) に1 名の不足が生じた場合に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× 宅建業者A は, 宅建士B を新たに専任宅建士とした場合は, 30 日以内に, 専任宅建士B の氏名及び住所を甲県知事に届け出なければならない。

× 宅建業者A が, 甲県知事から宅建士証の交付を受けているC を専任宅建士とした場合, 専任宅建士C は, 同知事にその書換え交付を申請しなければならない。

× 宅建業者A の役員であり, かつ, 当該事務所で宅建業以外の業務に従事していた宅建士D を主として宅建業の業務に従事させることとした場合, 宅建業者A は, 専任宅建士の変更について甲県知事に届出をする必要はない。

○ 宅建業に係る営業に関し成年者と同一の能力を有する20 才未満の者(婚姻はしていない。) である宅建士E は, 宅建業者A の役員であるときを除き,専任宅建士となることができない。



〔問44〕宅建業者A (事務所数1 ) が, 宅建業保証協会(以下この間において「保証協会」という。) に加入しようとし, 又は加入した場合に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 宅建業者A は, 保証協会に加入するため弁済業務保証金分担金を納付する場合, 国債証券, 地方債証券その他一定の有価証券をもってこれに充てることができ, 国債証券を充てるときは, その額面金額は60 万円である。

× 宅建業者A が保証協会に加入した後, 新たに支店を1 ヵ所設置した場合, 宅建業者A は, その日から2 週間以内に,弁済業務保証金分担金30 万円を供託所に供託しなければならない。

○ 宅建業者A は, 保証協会から還付充当金を納付すべき旨の通知を受けた場合, その日から2 週間以内に, 当該還付充当金を納付しなければ社員の地位を失う。

× 宅建業者A が保証協会の社員の地位を失い, 弁済業務保証金分担金の返還を受けようとする場合, 宅建業者A は, 一定期間以内に保証協会の認証を受けるため申し出るべき旨の公告をしなければならない。



〔間45〕宅建業者A の行う広告その他の業務処理に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× 宅建業者A が宅地を分譲する際に国土利用計画法第23 条の届出をする必要がある場合, 宅建業者A は, 当該届出をした後でなければ, 分譲の広告をしてはならない。

○ 宅建業者A が宅建業を廃止した旨の届出をした後においても宅建業者A は, 届出前に締結した宅地分譲の契約に基づく当該宅地の引渡しを不当に遅延する行為をしてはならない。

× 宅建業者A が宅地の売買に関する注文を受けた場合で, その注文をした者が宅建業者であるとき, 宅建業者A は, 取引態様の別を明示する必要はない。

× 宅建業者A の分譲する宅地が, 10 年後開通予定の地下鉄の複数の駅候補地の1 つから徒歩5 分の場所にある場合, 宅建業者A は, 「地下鉄の新駅まで徒歩5 分」と記載したパンフレットにより契約締結の勧誘をすることができる。



〔問46〕宅建業者A が自ら売主として, 宅建業者でない買主B と宅地(価格5 ,000 万円) の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち, 宅建業法及び民法の規定によれば, 正しいものはどれか。

× 売買契約の締結に際し, 宅建業者A がB から1 ,500 万円の金銭を手付として受領した場合で, その後, B が手付を放棄して契約を解除したときには, 宅建業者A は, 受領した金銭を一切返還する必要はない。

× 売買契約が「宅地の引渡しまでに代金の一部として1 ,000 万円支払う」条件の割賦販売であった場合で, B が1 ,000 万円を支払い, 宅建業者A が宅地を引き渡すときは, 宅建業者A は, 登記その他引渡し以外の売主の義務も履行しなければならない。

× 「債務不履行による契約解除に伴う損害賠償の予定額を500 万円とする」旨の特約をした場合でも宅建業者A の実際に被った損害の額が予定額を超えることを証明できるときは, 宅建業者A は, 1 ,000 万円を限度として, 500 万円を超える額の損害賠償を請求することができる。

○ 「債務不履行による契約解除に伴う損害賠償の予定額と違約金の額をそれぞれ1 ,000 万円とする」旨の特約をした場合でも, 損害賠償と違約金を合計した額は, 1 ,000 万円となる。



〔問47〕宅建業法に規定する営業保証金に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 建設大臣又は都道府県知事は, 免許をした日から1 月以内に営業保証金を供託した旨の届出がない場合, 当該免許を受けた宅建業者に対して届出をすべき旨の催告をしなければならない。

○ 宅建業者(事務所数1 ) がその事業を開始するため営業保証金として金銭及び地方債証券を供託する場合で, 地方債証券の額面金額が1 ,000 万円であるときは, 金銭の額は, 100 万円でなければならない。

× 宅建業者は, 事業開始後支店を1 つ新設した場合には, 当該支店のもよりの供託所に営業保証金500 万円を供託しなければならない。

× 宅建業者は, 営業保証金が還付されたためその額に不足を生じた場合, 不足が生じた日から2 週間以内に, その不足額を供託しなければならない。



〔問48〕宅建業者でないA が, A 所有のマンションをB の媒介によりC に売却し, その後C がD に転売した場合の特約に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定によれば, 正しいものはどれか。なお, B , C 及びD は, 宅建業者であるものとする。

× A B 間において専任媒介契約を締結した場合において,「有効期間は1 年とするJ 旨の特約は無効であり, 有効期間の定めのない契約とみなされる。

× A C 間及びC D 間のそれぞれの売買契約において, 「契約不適合責任の期間をマンション引渡しの日から1 年とする」旨の特約をしても, その特約は, C D間では有効であるが, A C 間では無効である。

× A C 間及びC D 間のそれぞれの売買契約において, 「違約金の額を代金の額の3 割とする」旨の特約をしても, その特約は, それぞれ代金の額の2 割を超える部分については無効である。

○ A C 間及びC D 間のそれぞれの売買契約において,「契約締結日から5 日間に限り損害賠償又は違約金の支払いをすることなく契約を解除することができる」旨の特約をしても, 宅建業法に違反しない。



〔問49〕宅建業者A が, 宅建業者でないB からB の自宅近くの喫茶店で宅地の買受けの申込みを受け, 自ら売主としてB と宅地の売買契約(手付あり) を締結した場合に関する次の記述のうち宅建業法及び民法の規定によれば, 誤っているものはどれか。

○ 宅建業者A がB に宅建業法第37 条の2 の規定に基づき契約を解除できる旨告げなかった場合でも, B は, 宅地の引渡しを受け, かつ, 代金の全部を支払った後は, 同条の規定により契約を解除すること‘まできない。

× 宅建業者A がB に宅建業法第37 条の2 の規定により契約を解除できる旨告げた場合で, 同条の規定に基づき解除できる期間を経過したとき, B は, 宅建業者A に債務不履行があったとしても, 不履行を理由に契約を解除すること&まできない。

○ 手付の放棄により契約を解除できる旨の特約がない場合でも, B は, 宅建業者A が契約の履行に着手するまでは手付を放棄して契約を解除することができる。

○ 宅地の引渡しがあるまでは, いつでも手付の放棄により契約を解除できる旨の特約がある場合, B は, 宅建業者A が契約の履行に着手していたとしても, 手付を放棄して契約を解除することができる。



〔問50〕甲県内にのみ事務所を設置している宅建業者A が, 自ら売主として乙県内でマンション(建築工事完了前) の分譲を行う場合に関する次の記述のうち, 宅建業法の規定によれば, 誤っているものはどれか。

× 宅建業者A が乙県内にも事務所を有することとなった場合で, 建設大臣の免許を受けていないことが判明したとき, 甲県知事は, 宅建業者A に対し1 年以内の業務停止を命ずることができる。

○ 宅建業者A が宅建業法第41 条第1 項の規定に違反して手付金等の保全措置を怠ったとき,乙県知事は, 宅建業者A に対し1 年以内の業務停止を命ずることができる。

○ 宅建業者A が乙県知事の免許を受けた宅建業者B の名義でマンションの分譲の広告をしたとき, 甲県知事は, 宅建業者A に対し必要な指示をすることができる。

○ 宅建業者A がマンション建築のための建築基準法第6 条第1 項の確認を受ける前にマンションの分譲の広告をしたとき, 乙県知事は, 宅建業者A に対し必要な指示をすることができる。



答えがすぐに分かる平成8年度宅建試験問題はいかがでしたでしょうか?あまり勉強をするつもりがないときでも、いまいちやる気が出ないときでも、スキマの時間にボーーッと眺めていただければ「意外と役立つ」はずです。いえ、かなり役立つと思います。

過去30年分以上の宅建過去問の、正しい記述だけを片っ端から眺められるその効果は抜群です。謝っている記述のどこかに違和感を感じることができれば上達しています。どこがどう誤っているのかまで分かるようになれば完璧ですが、あまり深く考えずに読み流してください。

尚、当過去問は通し過去問ということで、深入りする必要のない難問題も混ざっていますので、そこだけはご注意ください!


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平成7年の過去問 平成9年の権利関係