ちょっと空いてる時間にサラッと眺めることができる、答えがすぐに分かる宅建過去問です。令和7年(2025年)法令上の制限過去問を見ていきます。
宅建過去問(令和7年)法令上の制限
【宅建過去問 令和7年-問15】都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
〇 風致地区は、都市の風致を維持するため定める地区であり、当該地区内における建築物の建築について、政令の定める基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。
〇 特定街区は、市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その街区内における建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める街区である。
〇 近隣商業地域は、近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域である。
× 生産緑地地区は、農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地区である。これは田園住居地域の定義で、生産緑地地区=市街化区域内にある農地等を計画的に保全し、都市環境の維持や形成を図るため都市計画に定める地区
↑(有料教材のオプションでは正しい文章を赤文字で目立たせ、誤りの文章の誤り部分を青文字で、更にワンポイント解説も加えています)
【宅建過去問 令和7年-問16】都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、この問において条例による特別の定めはないものとし、「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
× 市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域において行う、学校教育法に規定する学校の新築については、都道府県知事の許可が不要である。
× 開発行為とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいい、ゴルフコースの建設は開発行為にはあたらない。
× 区域区分が定められていない都市計画区域において、商業施設の建築の用に供する目的で行う4,000㎡の開発行為は都道府県知事の許可が不要である。
〇 自己の居住の用に供する住宅の建築を目的として行う開発行為以外の開発行為にあっては、原則として開発区域内に建築基準法に規定する災害危険区域内の土地を含んではならない。
【宅建過去問 令和7年-問17】建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
〇 建築主は、建築確認が必要な建築物を建築しようとする場合は、当該建築物の計画を建築基準法令の規定に適合させるだけでなく、建築基準法令の規定以外の宅地造成及び特定盛土等規制法などの建築基準関係規定にも適合するものであることについて確認を受ける必要がある。
× 建築主は、2階建ての木造住宅を新築しようとする場合は、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、確認を受け、確認済証の交付を受ける措置が必要となるが、当該住宅の大規模の修繕をしようとする場合には、当該措置は不要である。
〇 延べ面積が1,000㎡を超える木造建築物は、その外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造としなければならない。
〇 高さ1m以下の階段の部分には、手すりを設けなくてもよい。
【宅建過去問 令和7年-問18】次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、正しいものはどれか。
× 都市再生特別地区内においては、建築物の容積率、建蔽率及び建築面積は当該地区に関する都市計画において定められた内容に適合するものでなければならないが、その高さは法第56条の高さの制限に関する規定に適合させる必要がある。
〇 2階建てかつ床面積1,000㎡の飲食店は、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、工業専用地域及び田園住居地域に建築することができない。
× 特定行政庁による認可を受けて公告された建築協定は、その後、当該協定の土地の所有者等の全員で合意したときに限り、その公告のあった日以後において当該建築協定区域内の土地の所有者等となった者に対しても効力が及ぶこととなる。
× 建築物のエネルギー消費性能の向上のため必要な外壁等に関する工事を行う場合、公益性が高いことから特定行政庁の許可を受けることなく、法第52条の規定による容積率の限度を超えることができる。
【宅建過去問 令和7年-問19】宅地造成及び特定盛土等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市及び中核市にあってはその長をいうものとし、地方自治法に基づく施行時特例市に係る経過措置については考盧しないものとする。
〇 工事主は、特定盛土等規制区域内において行われる特定盛土等又は土石の堆積に関する政令で定める規模の工事の許可の申請をするときは、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、特定盛土等又は土石の堆積に関する工事の施行に係る土地の周辺地域の住民に対し、説明会の開催その他の当該特定盛土等又は土石の堆積に関する工事の内容を周知させるため必要な措置を講じなければならない。
× 宅地造成等工事規制区域内の土地の工事主又は工事施行者は、宅地造成等に伴う災害が生じないよう、その土地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。
〇 都道府県知事は、宅地造成等工事規制区域内の土地について、宅地造成等に伴う災害の防止のために必要があると認める場合においては、その土地の所有者、管理者、占有者、工事主又は工事施行者に対して、擁壁等の設置等の必要な措置をとることを勧告することができる。
〇 宅地造成等工事規制区域内において行われる宅地造成等に関する工事の許可を受けた工事主は、当該許可に係る土地の見やすい場所に、主務省令で定めるところにより、氏名又は名称その他の主務省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。
【宅建過去問 令和7年-問20】土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
〇 個人施行者は、その者以外に換地計画に係る区域内の宅地を所有する者(当該宅地の所有権について施行者に対抗することができない者を除く)がある場合においては、換地計画について認可を申請しようとするときは、これらの者の同意を得なければならない。
〇 国又は地方公共団体の所有する土地以外であって道路の用に供している土地については、土地区画整理事業の施行により当該道路に代わるべき道路が設置され、その結果、当該道路が廃止される場合等においては、換地計画において、当該土地について換地を定めないことができる。
〇 従前の宅地の所有者及びその宅地について使用収益権を有する者が、仮換地について使用又は収益を開始することができる日を別に定められたため、従前の宅地について使用し、又は収益することができなくなったことにより損失を受けた場合においては、施行者は、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
× 仮換地の指定があった日後、土地区画整理事業の施行による施行地区内の土地及び建物の変動に係る登記がされるまでの間は、登記の申請人が確定日付のある書類によりその指定前に登記原因が生じたことを証明した場合を除き、施行地区内の土地及び建物に関しては他の登記をすることができない。
【宅建過去問 令和7年-問21】農地に関する次の記述のうち、農地法の規定によれば、誤っているものはどれか。
〇 市街化区域外にある農地の転用の申請に係る事業が住宅の用に供される土地の造成だけを目的としている場合、申請に係る農地の全てを住宅の用に供することが確実と認められないときには、法第4条又は法第5条の許可を受けることができない。
〇 仮設工作物を設置するため、市街化区域外にある農地の所有権を取得しようとする場合には、法第5条第1項の許可を受けることができない。
〇 農地の賃貸借は、その登記がなくても、農地の引渡しがあったときは、これをもってその後その農地について所有権を取得した第三者に対抗することができる。
× 法人の代表者が、その法人の業務に関し、法第4条又は法第5条の規定に違反して農地の転用をした場合には、その代表者が罰せられるほか、その法人も300万円以下の罰金刑が科せられる。
【宅建過去問 令和7年-問22】国土利用計画法第23条の事後届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
× 市街化区域内においてAが所有する面積3,500㎡の土地について、Bが2,000㎡、Cが1,500㎡とそれぞれ分割して購入した場合、B及びCはともに事後届出を行わなければならない。
× 都市計画区域外においてDが所有する面積12,000㎡の土地について、Eが担保権の実行による競売を通じて所有権を取得した場合、Eは事後届出を行わなければならない。
× Fが、自ら所有する市街化調整区域内の7,000㎡の土地について、宅建業者Gと売買契約を締結した場合には、Gは契約を締結した日から1か月以内に事後届出を行う必要がある。
〇 市街化区域内に所在する一団の土地である甲土地(面積1,200㎡)と乙土地(面積1,300㎡)について、甲土地については売買によって所有権を取得し、乙土地については対価の授受を伴わず賃借権の設定を受けたHは、事後届出を行う必要はない。
宅建合格!過去問活用法(法令上の制限)
法令上の制限は、覚えて忘れて覚えて忘れてを繰り返して覚える!馴染みのない言葉が多くてとっつきにくい法令上の制限ですが、少し慣れてしまえば宅建業法以上にシンプルな暗記科目となります。やらしいひっかけ問題が多い宅建業法と異なり、法令上の制限は「単に規定を知っているか」どうかの問題ばかりです。
難しい「肢」も多数出題されますが、それに惑わされず覚えるべき箇所を正確に覚えて過去問で練習しておけば得点源とすることができます。宅建業法のように個数問題は出題されませんので、4肢中3肢の正誤が分かれば正解できます。細かい知識への深入りに気をつけ、効率良く宅建合格を目指しましょう!