ちょっと空いてる時間にサラッと眺めることができる、答えがすぐに分かる宅建過去問です。平成8年(1996年)税その他の過去問を見ていきます。

宅建過去問(平成8年)税その他

〔問1〕土地に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

〇  扇状地については, 大縮尺の地形図や空中写真によって, 土石流や洪水流の危険度をある程度判別できることが多い。
×  崖錐堆積物は, 一般的に透水性が低く, 基盤との境付近が水の通り道となって, そこをすべり面とした地すべりが生じやすい。
〇  自然堤防は, 主に砂や小礫からなり, 排水性がよく地盤の支持力もあるため,宅地として良好な土地であることが多い。
〇  旧河道は, それを埋める堆積物の上部が厚い粘土質からなるとき, 軟弱地盤となって地盤の支持力が小さく, 宅地には不適当であることが多い。

〔問22〕木造建築物の構造に関する次の記述のうち, 誤っているものはどれか。

× 木材の繊維方向に直交する方向の圧縮の材料強度は, 繊維方向の圧縮の材料強度よりも大きい。
○ 木造建築物の構造設計用の荷重として, 地震力より風圧力の方が大きく設定される場合がある。
○ 木造建築物の耐震性を向上させるには, 軸組に筋かいを入れるほか, 合板を打ち付ける方法がある。
○ 木造建築物において, 地震力の大きさは, 見付面積の大きさより屋根の重さに大きく影響を受ける。※ 見付面積とは, 建築物の張り間方向又はけた行方向の鉛直投影面積で, 立面図に見える面積に相当する。

〔問28〕居住用財産を譲渡した場合における譲渡所得の所得税の課税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 譲渡した年の1 月1 日において所有期間が5 年を超える居住用財産を譲渡した場合には, 居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることができる。
× 譲渡した年の1 月1 日において所有期間が10 年を超える居住用財産を譲渡した場合であっても, 居住用財産の譲渡所得の3 ,000 万円特別控除の適用を受けるときには, 居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることはできない。
× 居住用財産を譲渡した場合に, その譲渡所得が矢鰓期譲渡所得の課税の特例の適用を受けるものであるときには, 居住用財産の3 ,000 万円特別控除の適用を受けることはできない。
○ 居住用財産を譲渡した場合に, 特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を受けるときには, 居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることはできない。

〔問29〕A (個人) は, 自己を権利者とする地上権の設定の登記がされている土地をその土地の所有者であるB から売買により取得した。この場合におけるB からAへの当該土地の所有権の移転の登記に係る登録免許税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 納税義務を負うのは, A のみである。
× 課税標準である土地の価額は, その土地について地上権が設定されていないものとした場合の土地の価額から地上権の価額を控除した額による。
○ 税率は, 登録免許税法別表第1 において不動産の所有権の移転の登記に係る税率として定められている割合に墨を乗じて計算した割合である。
× 当該登記を受ける場合の納税地は, A 又はB のいずれかの住所を選択することができる。

〔問30〕不動産取得税に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

○ 宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は, 当該取得が平成8 年中に行われた場合には, 当該宅地の価格の1/2の額とされる。
× 不動産取得税の標凖税率は市でぁるが, 平成10 年6 月30 日までるご住宅を取得した場合の不動産取得税の標凖税率は3/100である。
× 不動産取得税は, 相続, 贈与, 交換及び法人の合併により不動産を取得した場合には課せられない。
× 不動産取得税の免税点は, 土地の取得にあっては30 万円, 家屋の取得のうち建築に係るものにあっては一戸につき23 万円,その他の家屋の取得にあっては一戸につき12 万円である。

〔問31〕不当景品類及び不当表示防止法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 宅建業者が, 傾斜地の割合が30 パーセント以上の土地(別荘地等を除く。)を販売する際, 住宅の建築に影響を及ぼさないときには, 新聞折込ビラに傾斜地を含む旨を表示しなくても, 不当表示となるおそれはない。
× 宅建業者が, 実際には存在しない物件について, 新聞折込ビラで広告をしても, 広告の物件と同程度の物件を準備しておれば, 不当表示となるおそれはない。
○ 宅建業者が, 未完成である建物を販売する際, 新聞折込ビラに当該物件と規模, 形質が同一の建物の内部写真を用いても, その旨の表示を行っておれば, 不当表示となるおそれはない。
× 宅建業者が, 建築後1 年経過している建物を販売する際, 未使用であれば, 新聞折込ビラで「新築」と表示しても, 不当表示となるおそれはない。

〔問32〕法改正

〔問33〕地価公示法に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。

× 都市及びその周辺の地域において土地の取引を行う者は, 取引の対象土地に類似する利用価値を有すると認められる標準地について公示された価格を規準として取引を行わなければならない。
○ 標準地の正常な価格は, 土地鑑定委員会が各標準地について2 人以上の不動産鑑定士又は不動産鑑定士補の鑑定評価を求め, その結果を審査し, 必要な調整を行って判定される。
× 標準地の鑑定評価は, 近傍類地の取引価格から算定される推定の価格, 近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額の平均を求めることにより行われる。
× 標準地の正常な価格とは, 当該土地に建物がある場合にはその建物が存しないものとして通常成立すると認められる価格をいうので, 標準地の利用の現況は, 官報で公示すべき事項に含まれていない。

〔間34〕宅地建物の統計等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(受験年の最新資料を覚えてください)

× 平成8年3月に公表された地価公示(国土庁)によれば、平成7年1年間の地価の概況は、大都市圏において住宅地、商業地ともに下落しており、地方圏において住宅地は横ばい、商業地はわずかな上昇となっている。
× 住宅着工統計(建設省)によれば、平成7年1年間の新設住宅着工戸数は、貸家、分譲住宅ともに対前年比でわずかに増加している。
〇 平成7年6月に公表された土地白書によれば、年間の売買による土地取引件数(売買による土地の所有権移転登記の件数)は、平成2年から一貫して減少傾向にあったものの、平成6年には増加に転じている。
× 平成7年7月に公表された建設白書によれば、平成6年度における指定流通機構の売り物件の新規登録件数は、土地が最も多くなっている。


宅建合格!過去問活用法(税その他)

税その他は、力を入れるべき問題と捨ててもいい問題を明確にする!確実に出題される住宅金融支援機構法、不当景表法、統計で3点、印紙税が出題されたら1点、土地と建物で1~2点、地価公示法、固定資産税、不動産取得税、登録免許税で1~2点、これで最低5点が宅建試験における『税その他』のノルマです。

不動産鑑定評価基準は本試験直前に合格レベルに達していなければ捨ててください所得税と贈与税は50点満点を目指してる方以外は時間に余裕があっても捨てて構いません。所得税、贈与税、不動産鑑定評価基準を捨てても8問中6~7点は取れます。宅建業法と法令制限に力を入れれば税その他は5点でも合格できますが、1点でも多く獲得して宅建合格をより盤石としましょう。最も疎かにされがちな税その他が宅建試験の合否を分ける科目とも言えます!

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